EQA−5640−SP試聴記

MLメンバーの和田さんの試聴記:

我が家のアナログ系システムは、

ターンテーブル:テクニクスSP10MKV+SAEC407
カートリッジ:オルトフォンSPU-A、デンオンDL103SLほか
コントロールアンプ:自作All FET バッファーアンプ
パワーアンプ:UV845シングルステレオアンプ
スピーカー:長岡式バックロードD508ES−R+T500AMKU

という構成です。まず印象に残ったのは、音の張り出しが凄いということ。最小限の構成でMCカートリッジの出力をイコライジングしているためか、色付けが無く、全域に渡ってナチュラル、透明です。とくに、CDのソースとの比較では、中域の力感がまるで別物で、永井さんが「マスターテープのクオリティ」とおっしゃった意味が良くわかりました。我が家に、45回転のマスター音源LPがありますが、普通のLPでも、それを聞いたときに感じられる力感、クオリティと極めて似てきます。また、スクラッチノイズが、音楽信号とは全く分離して聞こえるので、仮にノイズが入っても、気にならなりません。音楽信号が、そっくり取り出されてくる感じ・・・と申し上げたらよいでしょうか。

カートリッジ別に申し上げると、SPU-Aは、このカートリッジの持ち味であるソリッドで揺らぎの無い音場感が遺憾なく発揮され、オーケストラが極めて自然にハーモナイズされ、再生されます。

DL103SLは、音の張り出しが一際凄く、ソースによっては、リスニングポジションの後ろからも音が聞こえてくるように感じるほど、エネルギー感が強まります。これには、高めに設定されたゲインも関係しているように感じます。もしかすると、一部のソースでは、過大入力になっているのかな、と思わず感じるくらいでしたが、この辺はもう少し聞き込んでみないとわかりません(金子由香利のLPでは、いきなり彼女の顔が目の前にきたみたいで仰天しました)。

以上、簡単ですがご報告です。しかし、これを聞くと、デジタルはまだアナログに及ばないところがあるなぁ・・・とつくづく考えさせられました。DAコンバータはもう8台作り、とっかえひっかえ試してきましたが、まだ、アナログのあの張り出し感、みずみずしさには追いつけていません。

MLメンバー小椋さんの試聴記

EQA-5640-SP 試聴記です。

---視聴システム---

アナログプレーヤー:マイクロバキュームターンテーブルキットによる自作
カートリッジ   :Sony XL88(今回視聴)
          Sony XL55pro(改)
         :Ortofon MC20s
         :Ortofon MC30
         :DENON 103R
         :audio-technica AT33 PTG
アンプ      :ASC-7511MK2-SP
スピーカー    :アルパインDDDS7

先ず音が出た瞬間音場が広く(前後左右)なった事に驚きました。
これは前回SATRIイコライザーに変えた時にも感じた事ですが前の音がラジカセの音に感じてしまいます。
また、音の立ち上がりも速く解像度も上がりました。
そして、楽器音にも余分な音(響)きが無く余分なぜい肉が取れたと言う感じで、臨場感、実存感が有ります。まるで楽器がつかめるかのようです。
今回、永井さまにはEQA-5640-SPを開発頂き感謝!感謝!です。
ありがとうございました。

MLメンバー森さんの試聴記

待ちに待ったEQA-5640-SPの試聴機が昨年末に届き、試聴させていただきましたので、 試聴記をご連絡いたします。

昨年中は多忙だったのでなかなか聴けず、しかしやはり気になるので、夜中にこっそりヘッドフォンで聴いてみたところ、既にその段階で現用機より情報量が増えた(今まで気づかなかった音が聴こえだした)ことがわかり、大きな期待をもって試聴に取りかかりました。

現用機は以下です。
フォノイコライザー:DENON PMA-390×2(L/Rに1機ずつ使用)
ターンテーブル:TECHNICS SP-10MK2
トーンアーム:SAEC WE-407/23
カートリッジ:DENON DL-103
アンプ:AMP-5512(with V8.1/SPV1.0)
スピーカー:長岡式D-37改(FE168ES+JA0506MK2)

まずは山崎ハコの『綱渡り』から。暗かろうが陰気だろうが、「そんなの関係無い。」
一聴して情報量が増えていることがはっきりわかります。
楽器のノイズ、スタジオの空気のざわめきが増え、声の実在感が増し、スタジオでの様子が見えてくるようです。あきらかにこれまでで最高の再生です。
次に最近はまっている菅野録音から猪俣猛の『THE DIALOGUE』。初っ端のバスドラムの一撃の重たいこと重たいこと。本作には何と78回転盤バージョンがあるが、これは明らかにその78回転盤で感じた重量感そのものです。がしかし、トータルの質感も含めそれすら陵駕しているように思えます。
次にベース、もう目の前にはっきりとベースが、何と「カラー」で、色つきで出来します。

しかもなんだかその「映像」の存在感がすごく、ちょっとした移動の際にボディーへの光の当たり加減が変わる様までわかる錯覚に陥ってしまいました。特に手持ちの盤の状態が良いため、SNもすこぶる良く、今回の試聴のハイライトとも思えるものでした。
長岡A級外盤からは『スターバトマーテル』。A級セレクションの説明にあるとおり、エコーが右奥へ吸い込まれる様が今まで以上にはっきり、見えるようにわかります。そのエコーの移動距離もかなり長くなっています。
同じくA級外盤から『スプリングファイア』。装置も装置ですが、盤もすごいです。いくらでも情報が取り出せる、そんな感じで、音場の広さも、もう広大そのもの。目をつむって聴いていると、演奏会場にタイムスリップしてしまいます。
次にちょっとジャンルを変えてディープパープル『マシンヘッド』の『スモークオンザウォーター』。
この音は、従来から何をやっても比較的変わらない部類の音だったのですが、今回ははっきりと変化があり、何の変哲も無い再発英盤だが、かつてない程、録音現場の様子がよくわかるようになりました。
こんな調子で次から次へ聴いていき、何を聴いてもはっきりとした新しい発見と驚きを感じることができる本機は本当にすばらしいです。
現用機である安価なPMA-390と比較するのは酷かとも思われますが、PMA-390のフォノイコの実力はけして低くは無いと思っています。現状でもCDに大きく溝を空ける再生を可能としています。

ゲインについてですが、当方のシステムでは若干高いようで、普段アンプのボリュームで12時前後が適音量のところ9時前後で十分な音量が得られました。しかし本機のSNが良いので、(アンプのノイズが下がる分も含め)トータルで明らかにSNが向上するので、アンプ側のゲインを下げた使い方も一考したいと感じました。

最後に本試聴機にはコンデンサ切り替えスイッチが付いており、この違いに関して聴き分けを試みましたが、残念ながら当方では評価できる程の違いを見いだすことはできませんでした。

以上です。今回も貴重な機会をいただき有り難うございました。
今後の導入の指標にさせていただきたいと思います。

MLメンバー相場さんの試聴記

気持ち良く聴いていると、左chからノイズ出る。静電気が放電したような、心臓に悪い音。
針先、レコードをクリーニングしても同じところで出る。5610Kでは全くでない。
レコードを添えて、修理依頼する。が、「5640SPに異常なし」「5640SPは精度が高いので、5610Kで正常に再生されることと、5640SPでノイズが出ることは同時に成立しうる」
「アーム周りが怪しい」と結論。
アームの取り付け状況をみるため鉛を仕込んだ30kgをひっくり返す。
アームコードをSAEC に自分で換えたハンダ付けを、やり直してみる。
これでノイズ出なくなる。
ハンダ付け周辺の電流の乱れを感知、発見したということでしょうか。
あらためて、いろいろ聴きまくる。
普段聴かない、クラシックも動員。
カートリッジの素性がよくわかる。
私の装置では、ちょっと役不足な感じがするくらい余裕綽々、正確無比な再生。
なかでも、ほとんど聴かないまま30年の、シュタルケルのバッハの無伴奏は、どのカートリッジで聴いても素晴らしい音。
でも、何度も聴いてボロボロのレコードはボロボロの音。欠点をさらけ出す。
5610Kはギザギザな音を、少し丸めて聞き易くしてくれるけど、5640SPはギザギザはギザギザのまま出すきびしさがあります。
エプソンのプレイヤーは「レコード表面粗さ計」とかいうそうですが、5640SPもそういったいいまわしがピッタリくる、
音響機器の枠を超えた計測器のようなアンプと感じました。

使用機器
KENWOOD KP880D2
CEC AMP71
BOSTONACOUSTICS LYNNFIELD300L

MLメンバーの福島さんの試聴記

はじめに(ちょっと言い訳)

申し訳ございません。20数年愛用してきたSP-10MK3が不調で急遽知人からプレーヤーを借用したり、新規購入した永井様御推奨のAT-F3IIの音が安定するのを待ったりしているうちにすっかり遅くなってしまいました。

EQA-5640-SP購入の主たる目的は、CD化されていないアナログ音盤のデジタル化で、その趣旨に添って他のフォノイコライザーとの比較等行いたかったのですが、未だ何とか音出しできたといった状態です。取り急ぎの御報告で失礼いたします(予定の試聴プログラムの50%程度の内容となってしまいました。)

基本構成

アナログ音盤のデジタル化を主目的としています。

カートリッジ

audio-technica AT-F3II

DENON DL-103

ヘッドシェル

audio-technica AT-LH18/OCC

プレーヤー

Technics SL-1301(借用品)

接続ケーブル

ESOTERIC 8N-RPH/R1.2(借用品)

フォノイコライザー

BP EQA-5640-SP TYPE B(Voltage出力)

接続ケーブル

日立電線 SAX-102によるRCA to XLR(自作)

ADC

LAVRY AD-10(非平衡入力。96.0kHz 24Bits出力)

Digital Input

Lynx AES16-XLR

PC

自作

Digital Output

Lynx AES16-XLR

DAC

LAVRY DA-10(非平衡出力)

接続ケーブル

日立電線 SAX-102によるXLR to RCA(自作)

ヘッドフォンアンプ

BP HDA-5210(電流出力)

ヘッドフォン

SONY MDR-CD950

SONY MDR-EX90LP

SONY Q010-MDR1

AKG K271

等々

試聴での気付き

出力レベルについて。AD10では当初民生用オーディオ機器(RCA to 1/4TRS。公称信号レベル-10dB)として受けましたが、ゲインを0dBまで絞っても入力レベルが過大となり、業務用オーディオ機器(RCA to XLR。公称信号レベル-10dB)に変更しました。この状態だと普通の音盤でゲイン4dB前後が丁度良いみたいです。

他の方もレビューされていますが音盤の録音状態に敏感で、中には正直言ってそのままでは聞くに堪えないもの(いわゆるモノ・ステレオ)もありました。

針圧の微妙な違いによる音質の変化が明確に感じられ、この様子だとトーンアームの高さ調整にも注意を払うべきでしょうが、SL-1301では十分追い込めず残念でした。

感想

一聴しての印象は、とにかく他社のフォノイコライザーによくある雰囲気で聴かせるタイプではない、というもの。AT-F3IIEQA-5640-SPの組み合わせは、正にトランスデューサーそのものであり、特に立上り立下りの表現力は驚愕的(デジタルマスターもののギターのピッキングやシンセサイザーのアタック音などに顕著)。一方、微小音量時も、さながら照明を当てられたかのように一つ一つの細やかな音が「隈なく」かつ自然に浮かび上がり、あたかもシステム全体のダイナミックレンジが広がったかのように感じました。

全般に同音源のCDに比べアナログレコードの方が高音域に伸びを感じる傾向にあるように思いますが、EQA-5640-SPは特にその領域の直線性に優れているようで、Q010-MDR1では金物や弦の倍音が非常に生々しく感じられました。また、このため音源にもよりますが空気感が必要十分に表現され、山下和仁・尚子のギターデュオの距離感や芸能山城組の前後左右の音像移動等、たいへん自然に感じられました。

主な試聴音盤

EARTH RUN LEE RITENOUR

LIFE TIDE 大野雄二

the final cut     pink floyd

アフリカ幻唱      芸能山城組

グリーンスリーヴス        山下和仁・尚子

あなたにここにいて欲しい  佐久間正英

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気付きで音盤の録音状態に敏感と書きましたが、反面、曲中のSEやワンポイント録音のパーカッションなど今までにない立体的な音像・音場に驚かされたものも多く、総じてアナログレコードの魅力を再認識した次第です。

なお、EQA-5640-SPにより96.0kHz 24Bits でテスト録音したものの音質は、明らかに同音源のCDを上回るもので、所期の目的を十分達成することができそうです。

その他の試聴音盤

City magic        センチメンタル シティ ロマンス

earth     VANGELIS O.PAPATHANASSIOU

ECCE ROCK MEDITERRANEA

MA MERE LOYE(RAVEL)       DUTOIT

WITH MY HEART     DU PLEX

等々