SATRI回路V5.1

SATRI回路V5.1は、SATRI−ICの動作点の変動を大幅に抑え、音楽再生の精度を飛躍的に高めます。SATRI−ICの動作点の精度はバイアスの電流源の精度によって左右されます。弊社の製品では、バイアスの電流源は、低電流ダイオードCRDを使っています。CRDは、JFETのゲートとソースを接続したような構造になっていて、CRDにかかる電圧が変動しても電流は一定になるように動作します。シミュレーションで、電源電圧を変動させて、バイアス電流の変動を測定してみると20ppmくらいの変動が観測されます。これは、1/50000くらいの変動ですので、値から見ると小さな値です。歪率にすると0.002%で、大きな問題にはならない値ですが、もっと精度を上げるとどうなるか実験してみました。CRDに掛かる電圧を固定化することにより、バイアス電流の変動をもっと少なくしてみようという試みです。シミュレーションの結果はCRDに掛かる電圧を固定化することにより20ppmの変動が0.2ppmになることが分かりました。この回路を付加する事により、変動率が1/100に抑えられるわけです。ただ、歪率で言うと0.002%が0.00002%になるわけで、数値的にこのくらいの値が音として改善されるかどうか疑問だったのですが、とにかく、試作して見る事にしました。その結果、分解能や定位の向上が大きく、十分実用になることが分かりました。従来のSATRI−ICをお使いのユーザーの方でもバージョンアップが出来るように、この回路をSATRI−ICと同じ大きさと同じピン配置にし、SATRI−ICの上に装着できるようにハイブリッドIC化しました。ついでに、温度の変動による電圧の変動を打ち消す回路を付加して、SATRI回路V5.1として発表しました。