ヘッドフォンアンプHDA−5210

新製品ヘッドフォンアンプHDA−5210が完成しました。正式なヘッドフォンアンプとして初めて電圧出力と電流出力を搭載しました。ヘッドフォンのインピーダンスは、低インピーダンスから600オームのハイインピーダンスまで対応します。ヘッドフォンならではのビッグバンドやオーケストラの120dbを超える音圧レベルでの等倍再生をハイエンドの音で可能にしました。入力は電圧入力専用で2系統です。すべてのインピーダンスのヘッドフォンに対応するため、電圧と電流のATTを装備、高精度の音を実現するために、VISHAY社の金属皮膜抵抗を全面採用しています。電圧出力と電流出力は同時に使うことができますので、音の比較やお二人で聴くこともできます。回路はAMP−5510MK2に採用されたSATRI回路V1.1の精度をさらに向上させたV1.2に、出力段にはバイアスサーボSATRI回路V6.2を搭載しました。高精度の音を狙いましたので、使用トランジスタは両チャンネルで60個にもなりました。電流出力を使いますと、電圧出力に比べると情報量が増え、今まで聴き辛かったヘッドフォンから思いもかけぬ音が出たりします。2007年5月から新しいSATRI回路V9.0も搭載して、別次元の音に生まれ変わりました。
さらに高精度の音をご希望される方には、ビシェイ社の金属皮膜抵抗を使ったアッテネータを搭載したモデルもご用意しています。



型番:HDA−5210-SP
解説:電圧信号専用入力のヘッドフォン専用パワーアンプです。目標はヘッドフォンでハイエンドの音を等倍再生するということを目標にしています。ヘッドフォンのインピーダンスは4オームから600オームまで幅広い対応をしています。一番の特徴は、出力に電圧出力と電流出力の2つの端子を持っているということです。スピーカーを電流駆動するとインピーダンスのうねりが大きいので、低域と高域が持ち上がり不自然な音になりますが、ヘッドフォンの場合はインピーダンスの変化が小さいものが多く、また、スピーカーに比べると周波数特性のうねりが大きく影響しないようです。電流出力にすることにより、電圧出力に比べると情報量が多く、しかも歪の少ない再生ができます。回路は、AMP−5510MK2に採用したSATRI回路V1.1の精度を高めたSATRI回路V1.2になります。この回路を採用したのはヘッドフォンアンプの価格をあまり高く設定できないということにありました。電流出力をつけるためには7511の出力回路の3倍の規模が必要です。これをSATRI−ICを使って実現すると、どうしても価格が高騰します。そこで、電圧入力専用としてSATRI−ICを使わない設計としました。しかし、結果的には60個のトランジスタ85個の抵抗と、結構な規模になってしまいましたので、大きくコストダウンをすることは無理でした。出力回路にはV6.2を採用し、DCサーボは電圧増幅部、電圧出力段、電流出力段の3段にそれぞれかけました。ヘッドフォンアンプの場合、非常に細かい音が聴こえますので、パワーアンプに比べると素子感度が大きくなってしまいます。それで、部品に対しても試聴を繰り返して決定しました。今回使ったのはVISHAY社の金属皮膜抵抗です。この抵抗は非常に精度が高い音を再現できる能力があります。また、電圧増幅部と電圧出力段とのカップリングコンデンサには銅箔コンデンサを採用しました。また、過大出力に対応するために、電圧、電流入力にそれぞれ−10dbのアッテネータを付けました。

仕様
入力:電圧入力2系統、スイッチにて切り替え、入力インピーダンス10Kオーム(ATT挿入時は30Kオーム)
電圧出力:
負荷(オーム) 出力(mW) 歪率(%) 最大出力(mW)
10        1       0.052    5198
          10      0.027    
20        1       0.043    4427 
          10      0.031
47        1       0.038    2214  
          10      0.032
100        1      0.038    1075
          10      0.035
220        1      0.033    495
          10      0.042
510        1      0.032    214
          10      0.061
電圧出力周波数特性(47オーム負荷):
出力電圧  20Hz    100KHz
1V     −0.13db  −0.26db
2V     −0.34db  −0.6db
5V     −1.5db  −2.29db
ノイズ電圧:150μV
電圧ゲイン:16db

電流出力:
最大電流出力:126mA(RMS)
出力インピーダンス:約1Mオーム
電流出力:
負荷(オーム) 出力(mW) 歪率(%) 最大出力(mW)
10        1       0.085    160
          10      0.050    
20        1       0.086    325 
          10      0.036
47        1       0.029    796  
          10      0.017
100        1      0.079    1300
          10      0.030
220        1      0.011    631
          10      0.048
510        1      0.16     270
          10      0.061
電流出力周波数特性(47オーム負荷):
出力電圧  20Hz    100KHz
1V     −0.06db  −0.21db
2V     −0.17db  −0.34db
5V     −0.9db  −1.16db

ATT:トグルスイッチにより、電圧−10db、電流−10db下げることが可能

電流出力は、電圧ではなく電流で出力されますので、負荷になるヘッドフォンのインピーダンスにより周波数特性が変化します。
そのため、できるだけインピーダンス変動が少ないヘッドフォンがマッチすると思います。
インピーダンス特性は、ヘッドフォンのカタログを見ても公表されていない場合が多いのですが、下記のサイトに測定データが出ているヘッドフォンがありました。
http://www.headphone.com/layout.php?topicID=3&subTopicID=26
以下に、インピーダンス変動の小さいヘッドフォンを示します。
インピーダンス変動が大きいと、電流出力で使えないかというと、そうでもないようです。
ヘッドフォンの選択には試聴記も参考にしてください。


ヘッドフォン

Sennheiser
HD 202 密閉
HD 457 オープン
HD 477 オープン
PX200 密閉
HD 497 オープン
HD 212 Pro 密閉
HD 25-SP 密閉
HD 280 Pro 密閉
HD 25 密閉
Beyerdynamic
DT 131 オープン
DT 231 密閉
DT440 オープン
DT 250-80 密閉
DT660 密閉
DT 990 Pro オープン
DT860 オープン
DT 880 オープン
Grado
SR60 オープン
SR125 オープン
SR225 オープン
SR325 オープン
RS2 オープン
RS1 オープン
Etymotic (イヤホンタイプ)
ER-6 密閉
ER−4B 密閉
ER-4P 密閉
ER−4S 密閉
Koss
KSC-55 オープン
UR20 密閉
UR29 密閉
PortaPro オープン
AKG
K 501 オープン
K271 Studio 密閉
K 270 S 密閉
Shure (イヤホンタイプ)
E2c Earphones 密閉
E3C 密閉
Ultrasone
HFI-550 密閉
HFI-650 密閉